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SYMPTOM女性の円形脱毛症

SYMPTOM女性の円形脱毛症について

円形脱毛症は、髪の毛が円形または楕円形に抜け落ちる症状です。脱毛の症状として一般的に広く知られており、男女関係なく、また幅広い年齢の方が発症する可能性があります。これまでは円形脱毛症はストレスが直接的な原因で発症すると考えられてきました。しかし現在の研究では、ストレスが必ずしも直接的な原因ではないことがわかってきています。そのひとつの象徴的な例として、ストレスをあまり感じないはずの赤ちゃんでさえも円形脱毛症になることがあるのです。
また、髪が多く抜ける症状＝AGAやFAGAと認識されている方もいますが、円形脱毛症はFAGAとは発生するメカニズムが異なっています。では、何が原因で発症するのかというと、現在の研究では免疫機能の異常が原因だと考えられています。免疫機能は身体を外敵の菌などから守る役割をしている機能です。円形脱毛症は、何らかの原因によりその免疫機能が正常に稼働しなくなった際に本来攻撃しなくてもいい頭皮を攻撃してしまうことがあり、毛根がダメージを受け、その部分の髪の毛が抜け落ちてしまうことで起こります。

円形脱毛症の初期症状

初期の症状としては、一箇所で小さく円形や楕円形に脱毛するという症状が見られます。また髪の毛以外にも次のような症状が出ることも知られており、これらの症状が見られた場合は注意が必要です。

一箇所が丸く、または楕円形に髪の毛が抜け落ちる。
爪にでこぼこの点々としたものが現れる。また横線の溝が入る。
急に頭皮にかゆみを覚えたり、頭皮に赤い炎症が起きる。

初期の段階では局所的に症状が現れます。原因は免疫系の異常の可能性が高いので、放っておくと正常な機能を取り戻して治ることもあります。それはストレスから解放されたり、生活習慣が改善されたり、睡眠をちゃんと取るようになるなど、さまざまな要因で改善する可能性があります。初期症状が見られた場合は、まずは自分の生活と心身の状態に乱れがないかを振り返ってみましょう。しかし、円形脱毛症を発症するとショックを受ける方も多いため、医師などの第三者による原因の解明が最も適切な判断になり得ます。髪の毛が急に大量に抜けるなどの症状が見られたら、早めに医師に相談することが大切です。初期の段階で適切な対処をすれば進行する可能性も低くできます。

円形脱毛症とFAGAの違い

円形脱毛症とFAGAは根本的に発症のメカニズムが異なります。円形脱毛症は先述したように、免疫系の異常により発症すると考えられています。免疫機能は本来、身体の外から入ってきては困る菌などを攻撃する機能です。その免疫機能が正常に作用しなくなり、頭皮を攻撃してしまい、毛根がダメージを受け髪の毛が抜け落ちます。一方、FAGAは主に加齢などによりホルモンバランス崩れることで起こります。

	円形脱毛症	FAGA
原因	免疫機能の異常により起こります。	加齢などによるホルモンバランスの乱れにより起こります。
症状	円形または楕円形といった局所的に髪の毛が抜け落ちる。	頭皮の全体で薄毛の症状が見られる。

TYPE円形脱毛症の種類

円形脱毛症の初期のうちは、一箇所の単発型で症状が見られます。この状態で治るケースもありますが、進行していってしまうとさまざまな形で症状が悪化していく可能性があります。悪化すると治療にも多くの時間がかかりますし、治らないケースも出てきてしまうことから、早めの対策が重要です。

単発型

円形脱毛症の初期症状として見られるのが、単発型です。一箇所で円形、または楕円形に髪の毛が抜け落ちます。男女、また年齢に関係なく見られ、稀に頭髪だけではなく、眉毛や体毛にも見られることがあります。発症からだいたい1年以内で治ることが多いですが、悪化して他の症状に発展していく可能性があるため注意が必要です。発症した場合は、ご自身の生活や仕事でのストレスなどを一度振り返ってみましょう。

多発型

単発型が進行すると多発型になっていくことがあります。多発型の円形脱毛症とは、これまで一箇所だけだった脱毛症状が、頭皮の複数箇所で同時多発的に起こってくる症状のことを言います。治療には1年以上要することもあるため、多発型に移行する前に医師による治療を受けることが大切です。多発型が進行していくと、各所で起こっていたものが結合して、1つの大きな円形脱毛症になることもあります。

全頭型

円形脱毛症の中で重度のケースに当たる症状です。頭髪の全体にわたって髪の毛が抜け落ちてしまう症状を全頭型と言います。この段階になると治療に長い期間を要したり、治療の改善がなかなか進まないということも起きるため、そこに至る前に治療を受けることが大切です。また女性の場合は特にショックを受ける方が多いので、心のケアをすると共に、ウィッグなどを使用し乗り越えていきましょう。

汎発型

円形脱毛症の中でかなり重度の症状です。全頭型の症状からさらに進行し、髪の毛だけではなく、眉毛やすね毛、脇毛など、身体の至るところで脱毛症状が見られます。治療の難易度も上がり、改善がなかなか進まない場合もあります。この段階になる前に進行を止めることが大切ですが、至ってしまった場合はウィッグなどを使用し心のケアを図りながら乗り越えていきましょう。また周りの方の協力も必要となります。

蛇行型

蛇行型も単発型などから進行した症状ですが、円形ではなく、文字通り蛇が進むように帯状に広がっていく症状のことを言います。症状としては珍しいケースですが、発症するメカニズムが円形脱毛症と一緒なので円形脱毛症の一種とされています。後頭部や側頭部を帯状に脱毛症状が広がっていきます。治療には数年単位で期間が必要なため、発症してしまった場合は根気強く治療に取り組んでいきましょう。

CASE円形脱毛症が進行すると

上記のように、円形脱毛症が進行すると頭皮や身体のさまざまな場所に脱毛が広がっていく可能性があるため、初期の段階で進行を止める必要があります。症状を発見したら早めに医師の診断を受けて、適切なケアを行いましょう。初期の段階で手を打てば、完治する可能性が高いのが円形脱毛症の特徴です。

円形脱毛症は突然発症するケースが多い症状です。ある日ふと鏡を見ると、円形の脱毛を見つけたり、髪の毛がごっそり抜け落ちているのを発見することがあります。初期の段階では治る可能性が高いため、過度に不安にならないことが大切です。
中期になると、単発型がさらに広がったり、多発型に移ったりして行きます。多発型になると、これまで隠せていたものが隠しきれなくなることも多いので、女性としてはとてもツラい時期に入ってきます。これ以上進行しないように早めにケアを行いましょう。
全頭型や汎発型などが末期の症状に当たります。この段階まで来ると治療も困難になってくるため、医師との相談の上、長期間できる限りのケアを行っていきましょう。

TREATMENT円形脱毛症の治療法

免疫機能に異常をきたしているため、免疫機能を正常に回復させるための治療を主に行っていきます。症状の範囲によって用いられる治療法は異なります。

よく選ばれている治療法

ステロイド局所注射

ステロイド薬で異常をきたしている免疫機能をコントロールしていきます。単発型や多発型の初期の症状など、まだ脱毛範囲が小さい場合に用いられます。

局所免疫療法

人工的に脱毛箇所にかぶれを起こさせて、免疫機能の回復を狙う治療法です。脱毛箇所が広範囲の場合に用いられることが多い治療です。

冷却治療

液体窒素やドライアイスを患部に当てて、免疫機能を回復させていきます。初期の段階の治療として有効性が高いことで知られています。

日常生活でできること

生活習慣を見直しましょう。円形脱毛症はさまざまなことが引き金になって発症する可能性があります。食事や運動、喫煙、飲酒の習慣を見直し、健康的な生活を心がけましょう。
しっかりと睡眠を取りましょう。睡眠は正常な身体の機能を取り戻すために必要な時間です。充分な時間と質のいい睡眠を取るようにしましょう。
ストレスをコントロール直接的な原因ではないにしろ、過度なストレスは身体にさまざまな場所に異常をもたらします。上手にコントロールしていきましょう。

円形脱毛症を再発させないために

円形脱毛症は初期の段階では、比較的治りやすい症状です。発症してしまった場合は、あせらずに落ち着いて対処していきましょう。完治後は、発症してしまった時の生活習慣を見直し改善を図っていくことが大切です。円形脱毛症の原因となる免疫機能というのは目には見えない機能ですので、日々ご自身で状態をチェックすることはできませんが、免疫機能は心身の健康に密接に関わっているため、健康状態を指標として再発しないような日常生活を送っていきましょう。